修理・点検のポイント
オイル系統
ブレーキフルード
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こうなる前に交換!
ブレーキ・フルードは油圧に変換したペダル踏力をブレーキ装置に伝える役目をしている重要な油脂です。 常に補助タンクの通気口から空気中の水分等を吸収し劣化していき、フルード内に気泡が発生しやすくなり油圧が適切に伝わらずにブレーキの効きが悪くなる恐れがありますので、定期的な交換が必要です。
一般的なクルマではエンジンルーム内の補助タンク等に入っていて、ブレ ーキ配管内に充填されています。
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- 正常な動き
ペダル踏力を油圧でブレーキ装置に伝える。
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- 交換の必要性
通気口から空気中の水分を吸収し劣化。
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- 交換を怠ると
気泡発生によりブレーキの効き不良。
トランスミッション・オイル 、ATFディファレンシャル・オイル
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こうなる前に交換!
トランスミッションやディファレンシャルにはギヤが多用されており、走行中は高回転しています。 これらのギヤの潤滑にはギヤ・オイルが必要不可欠であり、ギヤの摩耗により発生した鉄粉等を包み込む働きもしています。 また、オートマチック・トランスミッション・フルード(ATF)は、その他にエンジンからの動力をトランスミッション側へ増幅して伝える働きや、 ギヤの自動変速の作動油としての働き等も担っています。 使用しているうちに高回転により発生した熱や経年劣化により性能が低下していきますので、定期的な交換が必要です。
トランスミッション内部
ディファレンシャル内部
ギヤやクラッチ等を多用しているため、ギヤオイル及びフルードによる潤滑が必要不可欠です。
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- 正常な動き
内部を潤滑し、鉄粉等からギヤを保護。
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- 交換の必要性
鉄粉等を包み込む力が衰え、潤滑性能低下。
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- 交換を怠ると
潤滑性能低下により傷付き及び焼き付き。
エンジンオイル
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こうなる前に交換!
エンジンの主な部品は金属でできていて、それぞれの部品が回転運動や往復運動をしてパワーを発生させています。 エンジンオイルは、金属の部品同士が直接触れないように膜を作って摩擦を減らし、エンジンをスムーズに動かす働きをしており、エンジン内で繰り返し働いているうちに劣化していくことから定期的なオイル交換が必要です。 また、エンジン・オイルはエンジンの精密装置(可変バルブタイミング機構等)を作動させる働きも担っているので、このような装置の故障を防ぐためにも定期的なオイル交換の重要性が高まっています。
省燃費エンジン・オイルについて
低燃費エンジン搭載車、ハイブリッド車には、粘度を低く(サラサラに)することにより エンジンの負荷を減らし燃費を向上させる省燃費オイルが使われています。 ※年式の古い車の場合等、省燃費オイルに対応していない車両もあります。
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- 正常な動き
エンジン内部を潤滑し、不純物からエンジンを保護。
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- 交換の必要性
不純物を包み込む力が衰え、潤滑性能低下。
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- 交換を怠ると
潤滑性能低下により傷付き及び焼き付き。
エンジン冷却液(LLC)
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こうなる前に交換!
エンジン冷却液は、エンジンの熱を吸収してラジエータで放熱することによりエンジンを冷却していま す。その他にもラジエータなどの冷却系統の金属部品内部の錆びを防いだり、冬場の凍結を防ぐ働き をしています。エンジン冷却液の劣化や液量・濃度不足によってオーバーヒートしたり、冷却系統の錆の 発生や凍結によるラジエータの破損の原因になるので適切な時期に交換することが必要です。
一般的なクルマではエンジンルーム内のラジエータや補助タンク等に入っ ていて、エンジンの内部を循環しています。
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- 正常な動き
エンジンの熱を吸収してラジエータで放熱。
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- 交換の必要性
腐食防止および凍結防止性能が低下。
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- 交換を怠ると
腐食等により冷却水漏れを起こしオーバーヒート。
エンジン系統
補機ベルト
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こうなる前に交換!
補機ベルトは、エンジンの回転を利用してオルタネータ(発電機)、ウォーターポンプ(冷却水循環装置)、エアコンのコンプレッサ、パワーステアリングポンプ等を動かすために動力を伝達しているベルトです。 ゴム製品であることから使用しているうちに劣化、ひび割れ、伸び等が発生し、滑りや切断により、各補機の機能が失われる可能性がありますので適切な時期に交換することが必要です。
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- 正常な動き
エンジンの動力を各種補機類に伝える。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため劣化し、ひび割れ、伸び等が発生。
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- 交換を怠ると
補機類に適切に動力が伝わらず不具合発生。
タイミング・ベルト
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こうなる前に交換!
タイミング・ベルトは、エンジンのクランクシャフトと吸排気バルブを開閉するカムシャフトを連動させるための重要な部品です。 走行中にタイミング・ベルトが切れると、吸排気バルブが開閉できなくなりエンジンが停止し、再始動できなくなります。 最悪の場合には、バルブの動くタイミングがずれることで、シリンダ内でピストンとバルブが干渉し、エンジン自体が深刻なダメージを負うこともありますので適切な時期に交換することが必要です。
エンジン本体部品の一つであり、補機ベルト等の奥に取付けられています。(通常はカバーで覆われています)
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- 正常な動き
エンジンの吸排気機構に動力を伝える。
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- 交換の必要性
エンジンの吸排気機構に動力を伝える。ゴム素材のため劣化し、ひび割れ、伸び等が発生。
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- 交換を怠ると
ベルトの歯飛び、切れ等によるエンジン不調及び停止。
スパーク・プラグ
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こうなる前に交換!
ガソリンエンジンは、燃料と空気を混ぜた混合気を燃焼させて動力を発生させています。混合気を燃焼させるためには点火する必要があり、その役割を担っているのがスパーク・プラグです。 スパーク・プラグは使用しているうちに中心電極の先端が丸く消耗していき、火花の飛びが悪くなり、混合ガスへ安定して着火されなくなる可能性があります。 そうなると、エンジン出力の低下・燃費の悪化・エンジン寿命への悪影響を与えるおそれがありますので、適切な時期に交換することが必要です。
一般的な車両では、エンジン上部よりシリンダ内(エンジン内部)にねじ込まれています。
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- 正常な動き
エンジンを動かすため、スパーク・プラグで燃料に点火。
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- 交換の必要性
電極消耗等により点火ミスを発生。
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- 交換を怠ると
点火不良によりエンジン不調、不始動。
エンジン・オイル・フィルタ
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こうなる前に交換!
エンジン・オイルをろ過し、汚れを取り除く働きを担うのがオイル・フィルタです。エンジン・オイルの汚れには、 金属粉(削りかす)、カーボン(燃え残りカス)などがあり、 適切な時期に交換を行わないとフィルタが目詰まりをおこします。フィルタの目詰まりにより汚れの除去ができなくなるとエンジンに重大な損傷を与えるおそれがあるので、定期的な交換が必要です。
エンジンのオイル循環経路の途中に取付けられています。
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- 正常な動き
エンジン・オイル中の不純物をろ過。
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- 交換の必要性
不純物が蓄積され、目詰まりが発生。
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- 交換を怠ると
目詰まりにより、ろ過不能となり、エンジン内部損傷。
足回り・ブレーキ系統
- ブレーキ・マスタ・シリンダのゴム部品
- タイヤ
- ドライブ・シャフト・ブーツ
- ブレーキ・ホイール・シリンダのゴム部品
- ブレーキ・シュー(ブレーキ・ライニング)
- ブレーキ・ディスク・キャリパのゴム部品
- ブレーキ・パッド
- ブレーキ・ホース
- ステアリング・タイロッド・エンド
- パワー・ステアリング用油圧ホース
- エア・クリーナ・エレメント
ブレーキ・マスタ・シリンダのゴム部品
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こうなる前に交換!
ブレーキ・マスタ・シリンダはブレーキのペダル踏力を油圧に替える働きをしており、内部のピストンには機密性を保つためにゴムシールが使用されています。 シール類はゴム部品のため摩擦や油圧による伸縮の繰り返しにより劣化していき、最悪の場合液漏れ等を起こしブレーキの効きが悪くなりますので、適切な時期に交換することが必要です。
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- 正常な動き
ペダル踏力を油圧に変えてブレーキを作動。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため、摩擦や伸縮の繰り返しにより劣化。
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- 交換を怠ると
液漏れ等によりブレーキの効き不良。
タイヤ
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こうなる前に交換!
タイヤは路面と唯一接地している部品であり、クルマの「走る・止まる・まがる」の基本的な性能を左右する重要な部品です。 ゴム製品であり使用するうちに経年劣化による亀裂発生や摩耗することから、摩耗限度に達する場合や安全を確保できない経年劣化や損傷が認められた場合は交換が必要です。
【注意】タイヤは負荷がかかる部分(一番使用している重要な部分)が最も摩耗するので、部分的に溝が減っている場合でも交換が必要です。
【注意】タイヤの溝が残っている場合でも経年劣化等により亀裂が発生している場合は、走行中にバースト(タイヤ破断)の危険性がありますので交換が必要です。
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スタッドレスタイヤについて
スタッドレスタイヤは溝の深さが50%まで摩耗すると積雪 路・凍結路での性能が低下するので、タイヤの溝の深さが 50%に達するとスリップ・サインが現れます。 -
省燃費タイヤについて
エコカー等には転がり抵抗を減らすことにより通常のタイヤよりも 省燃費性能を上げる専用省燃費タイヤが装着されていることがあり ます。これを通常タイヤに変えた場合、本来の燃費性能が発揮され ない場合や適正空気圧に設定できないことがあります。
製造年週について
・2000年以降の製造番号では、下4桁の数字で製造年週を示しています。右の写真の最初の数字06は週(6週目)を、最後の数字11は年(2011年)を示します。
・1999年以降の製造番号では、下3桁の数字で製造年週を示しています。最初の数字は週を、最後の数字は年を示します。
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- 正常な動き
エンジンの動力を各種補機類に伝える。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため劣化し、ひび割れ、伸び等が発生。
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- 交換を怠ると
補機類に適切に動力が伝わらず不具合発生。
ドライブ・シャフト・ブーツ
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こうなる前に交換!
ドライブ・シャフトはトランスミッション等からの動力をタイヤに伝える働きをしており、ハンドル操作やサスペンション作動のために継手部が設けられています。 この継手部にはベアリングが使用されていて、車両の下廻りに露出していることから、保護のためにブーツが装着されています。ブーツはゴム部品のため、経年劣化しますので、劣化や損傷が認められた場合は交換が必要です。
トランスミッション及びディファレンシャルからタイヤに駆動力を伝えるドライブ・シャフトに装着されています。
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- 正常な動き
路面からの異物等から継手部(ベアリング)をガード。
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- 交換の必要性
ゴム部品のためステアリングやサスペンションの動きによって伸縮を繰り返し劣化。
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- 交換を怠ると
亀裂が入りグリース漏れや外部から異物が混入し、継手部損傷。
ブレーキ・ホイール・シリンダのゴム部品
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こうなる前に交換!
ブレーキ・ホイール・シリンダはマスタ・シリンダからの油圧によりブレーキを効かせる働きをしており、内部のピストンには機密性を保つためにゴムシールが使用されています。 シール類はゴム部品のため摩擦や油圧による伸縮の繰り返しにより劣化していき、最悪の場合液漏れ等を起こしブレーキの効きが悪くなりますので、適切な時期に交換することが必要です。
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- 正常な動き
油圧を保持し、ブレーキを効かせる。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため、摩擦や伸縮の繰り返しにより劣化。
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- 交換を怠ると
液漏れ等によりブレーキの効き不良。
ブレーキ・シュー(ブレーキ・ライニング)
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こうなる前に交換!
ブレーキ・シューはタイヤと一緒に回るブレーキ・ドラムを内側からおさえつけることによりブレーキを効かせる重要な部品です。 ブレーキ・シューには摩擦材が使用されており、使用するうちに摩耗していき、摩擦材が無くなってしまうとブレーキが不安定になり、ブレーキ・ドラムにも損傷を与えてしまいますので、摩耗して残量が少なくなっている場合は交換が必要です。
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- 正常な動き
ブレーキ・シューとドラムの摩擦力によりブレーキが効く。
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- 交換の必要性
ブレーキ・シューの摩擦材は使用するうちに摩耗。
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- 交換を怠ると
摩擦材が無くなるとブレーキが不安定になり、ドラムも損傷。
ブレーキ・ディスク・キャリパのゴム部品
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ブレーキ・ディスク・キャリパはマスタ・シリンダからの油圧によりブレーキを効かせる働きをしており、内部のピストンには機密性を保つためにゴムシールが使用されています。シール類はゴム部品のため 摩擦や油圧による伸縮の繰り返しにより劣化していき、最悪の場合液漏れ等を起こしブレーキの効きが悪くなりますので、適切な時期に交換することが必要です。
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- 正常な動き
油圧を保持し、ブレーキを効かせる。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため、摩擦や伸縮の繰り返しにより劣化。
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- 交換を怠ると
液漏れ等によりブレーキの効き不良。
ブレーキパッド
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こうなる前に交換!
ブレーキ・パッドはタイヤと一緒に回るブレーキ・ロータを挟み込むことによりブレーキを効かせる重要な部品です。 ブレーキ・パッドには摩擦材が使用されており、使用するうちに摩耗していき、摩擦材が無くなってしまうとブレーキが不安定になり、ブレーキ・ロータにも損傷を与えてしまいますので、摩耗して残量が少なくなっている場合は交換が必要です。
ブレーキ・キャリパ内に装着されていて、タイヤと一緒に回るブレーキ・ロータを挟み込むことによりブレーキを掛けます。
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- 正常な動き
ブレーキ・パッドとロータの摩擦力によりブレーキが効く。
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- 交換の必要性
ブレーキ・パッドの摩擦材は使用するうちに摩耗。
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- 交換を怠ると
摩擦材が無くなるとブレーキが不安定になり、ロータも損傷。
ブレーキ・ホース
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こうなる前に交換!
ブレーキ・ホースは、マスタ・シリンダで発生した油圧をブレーキ装置へ伝える重要な役目をしています。 ホースはゴム部品であり油圧による伸縮等により経年劣化し、オイル漏れを起こした場合、油圧が発生せずにブレーキの効きが悪くなりますので、適切な時期に交換することが必要です。
サスペンションやステアリング装置の動きに対応するため、可動部にホースを用いています。
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- 正常な動き
各ブレーキ装置に油圧を伝える。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため劣化し、ひび割れ等が発生。
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- 交換を怠ると
液漏れ等によりブレーキの効き不良。
ステアリング・タイロッド・エンド
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こうなる前に交換!
ステアリング・タイロッド・エンドはハンドルからの操舵力をタイヤに伝えるための継手であり重要な部品です。 金属製ですがハンドル操作を繰り返すうちに摩耗し、最悪の場合継手が抜け落ち前輪が脱輪してしまう可能性があり、その場合ハンドル操作が困難となり重大な事故を引き起こす可能性がありますので、 不具合やその前兆が認められた場合は交換が必要です。
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- 正常な動き
ハンドル操作力が継手を介してタイヤに伝わる。
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- 交換の必要性
継手は摩耗、金属疲労をおこす。
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- 交換を怠ると
継手が外れ、ハンドル操作不能。
パワー・ステアリング用油圧ホース
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こうなる前に交換!
パワー・ステアリング用油圧ホースは、油圧式パワー・ステアリング装着車に使用されていて、ポンプで発生した油圧をパワーアシスト装置へ伝える役目をしています。 ホースはゴム部品のためエンジンルーム内の熱や油圧による伸縮により経年劣化し、オイル漏れを起こした場合、油圧が発生せずにハンドル操作が困難になる可能性がありますので、不具合やその前兆が認められた場合は交換が必要です。
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- 正常な動き
ポンプで発生した油圧を伝えて、ハンドル操作力を軽減。
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- 交換の必要性
ゴム素材のため、振動や伸縮の繰り返しにより劣化。
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- 交換を怠ると
液漏れにより、ハンドル操作困難。
エア・クリーナ・エレメント
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こうなる前に交換!
クルマを使用しているうちにフィルターが汚れたり、目詰まりしたりしてくるエア・クリーナ・エレメント。 そのまま使い続けると、エンジン性能が低下してしまい燃費や排気ガスの悪化も引き起こしてしまいます。 クルマの本来の性能を維持するためにも、適切な時期に交換することが必要です。
一般的なクルマではエンジンルーム内のエア・クリーナ・ケースに収められています。
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- 正常な動き
エンジンが吸入する空気中のチリ等をろ過。
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- 交換の必要性
チリ等が蓄積され、目詰まりが発生。
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- 交換を怠ると
エンジン出力低下、燃費や排気ガスの悪化。